【最高の睡眠】睡眠の質を上げる「体温スイッチ」とは?(1/3回)
睡眠の質を上げるには、ずばり体温を上げて・下げて・縮めるがキーになるそうです。
要は、体温スイッチのONとoffの使い分けです。簡単にまとめると、
1.覚醒時は、体温を上げてパフォーマンスを上げる。(=スイッチON)
2.皮膚温度を上げて熱放射する(=スイッチON)と、深部体温が下がり(=スイッチoff)入眠する。
3.黄金の90分中は、しっかり体温を下げて(=スイッチoff)眠りの質を上げる。
4.朝が近づくにつれて体温が上昇し(=スイッチON)覚醒して行く。
の順になります。
このメリハリがあれば、最初の黄金の90分はグッと深くなり、目覚めもすっきりするそうです。
そして、日中は体温が上がり、眠気を感じることなくパフォーマンスが上がります。
では、どの様に体温のスイッチONとoffのメリハリをつければいいのでしょうか?
体温スイッチ① 就寝90分前に入浴しよう。
入眠時に意図的に皮膚温度を上げて、深部体温を下げる。この「上げて、下げる」というのが良質な眠りには欠かせないそうです。さらに、深部体温のある作用を利用すれば、皮膚温度と深部体温の差をより縮めることが出来ます。このふたつの体温差が縮むこと(ふたつの体温が近づくこと)で人は入眠しやすくなるからです。
その方法が「入浴」です。
皮膚温度は変化しやすいものです。冷たい水に手をつければ冷たくなるし、お湯に浸かったり、ストーブに近づいたりすると直ぐに上がります。だからと言って41℃のお風呂に入ったら、皮膚温度や深部体温が41℃になるというわけではありません。人間の体は自律神経の働きでホメオスタシス(恒常性)が保たれているから、入浴による皮膚温度の変化はせいぜい0.8~1.2℃程度。
体は、筋肉や脂肪と言った遮熱作用のなる組織で覆われていて、なおかつ深部体温はホメオスタシスの影響下にあるので、そう簡単には変動しません。ですが、入浴はその深部体温をも動かす強力なスイッチと言えるのです。
入眠前の軽い運動も体温を上げる効果があります。ただ、過度な運動をすると交感神経が刺激されてかえって目が冴えてしまうので入眠には不向きです。
やはり、スムーズに入眠したいなら、入浴がおすすめ。実験データによると、40℃のお風呂に15分入った後で測定すると、深部体温も約0.5℃上がっていたそうです。普段の体温が36℃なら、入浴後は36.5℃になります。
この深部体温が一時的に上がるというのが非常に重要で、深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質があるのだそうです。なので、入浴で深部体温を意図的に上げれば、入眠時に必要な「深部体温の下降」がより大きくなり、熟睡につながるのだそうです。
0.5℃上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は90分。入浴前よりさらに下がって行くのはその後となります。
つまり、就寝する90分前に入浴を済ませておくと、その後更に深部体温が下がって行き、皮膚温度との差も縮まるため、よりスムーズに入眠できるということなのです。
帰宅してすぐに寝たい時には??
仕事で遅くなったりして、すぐに寝たい日もありますよね。そんな日には「シャワー」がベストです。
約40℃のお風呂に15分以上浸かって深部温度をじっくり上げてから下げるまで90分となると少なくとも2時間程度は必要になります。そんな余裕のない日もありますから、早く寝たい日は深部体温が上がり過ぎない様に、ぬるめのお風呂での短い入浴か、シャワーで済ませるのが良いでしょう。
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