【最高の脳と身体をつくる睡眠】睡眠不足は太るんです

ココロクラフト

睡眠不足で食欲が止まらなくなる

太りすぎや肥満は、睡眠の問題を引き起こします。その一方で、睡眠に問題があるせいで肥満を招くこともあるのです。
スタンフォード大学が、寝不足になると満腹を教えてくれるホルモン「レプチン」が大幅に減少するという調査結果を発表したそうです。「レプチン」は食欲を抑制するという重要な役目を担っています。
肉体的にも精神的にも疲れていると、脳はすべての機能を基準値に保とうとし、追加のカロリーを探すのだそう。そんな時、手軽に手が伸ばせるのがポテトチップスなどの「スナック菓子」や「甘いお菓子」。これは、脳が本能的に求めてしまうことなので、頭ではいけないと分かっていても、そうした食べ物の誘惑に抵抗できなくなるのです。
睡眠不足になると、脳の「優先順位づけ」機能が低下し、人間の脳に一番古くから備わっている部位が過剰に反応するのだそうです。

睡眠不足の時は、脳内の扁桃体という部分の活動が活発になることが明らかになっています。(カルフォルニア大学バークレー校で撮影された脳画像)扁桃体は食欲を司り、感情の影響を受けやすく敏感、生存を何よりも優先します。つまり最も原始的な部位と言えます。扁桃体が活発に動くと、疲れてお腹が空いた状態になります。そのせいなのか、脳画像を提供した被験者は、身体に良くない食べ物を好んで選んだそうです。
扁桃体の活動が活発になる反面、前頭皮質と島皮質の活動は抑制されます。このふたつは進化、自制、合理的な意思決定に関係が深い部位です。睡眠不足によってこうした変化が起これば、その先の展開は推して知るべしで「判断ミス」や「感情を制御できず」など・・・苦労が待っていそうですね。
これらは、意志の問題ではありません。
普段は優秀で意志も強いのにダイエットに失敗する人が大勢いるのは、無意識の内に脳と身体が意志に逆らう状態になっているからです。その大きな原因が睡眠不足なのです。

睡眠不足=肥満の生みの親

シカゴ大学医学部教授のイブ・ヴァン・カウターは、睡眠不足のことを「肥満の生みの親」と呼びます。睡眠不足になると、インスリン感受性の低下、ホルモンサイクルの乱れ、脳の機能低下が起こることを知れば、納得です。
睡眠不足は、肥満だけでなく老化スピードを加速させることも分かっています。
そちらについても、次回以降に少しずつお伝えして行きたいと思っています。

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