【動画解説】お酒と睡眠の危険な関係&それでもお酒を止めたくない人は・・・

ココロクラフト

今回は『【動画解説】「お酒と睡眠の危険な関係」と「お酒は睡眠に悪いのに何故やめない?」の動画解説をしていきます。

テーマ:睡眠に対するお酒のメリットとデメリット&お酒を止めたくない人へ・・・

投稿者:精神科医・樺沢紫苑さん

 0:10~  質問1:お酒を飲んで寝た時にすっきりと寝られたと気分爽快に感じて起きることもありますが、早く起きることもあります。これは睡眠の質として良いのでしょうか?

樺沢先生の回答:これはすごく良い質問ですね。お酒は睡眠に良い影響を与えているのか、それとも悪い影響を与えているのか?という質問です。この質問は非常に鋭い点を突いています。

 00:37~  お酒の薬理効果は2つ

お酒の薬理効果1:睡眠潜時を短くする。(寝つきを良くする。)

お酒の薬理効果2:睡眠の持続を悪くする。(長く眠れない。)

よってお酒を飲んだ時は、寝つきは良くなりますが、朝早くに目が覚めてしまいます。
実際、飲み会から帰ってきた日のパターンとして、布団に入ったらすぐに眠りにつくことが出来ますが、朝方早くに目が覚めてしまうということは誰でも経験していることだと思います。
これがお酒の睡眠に対する2つの効果です。良い部分と悪い部分の両方が見られます。

 01:16~  毎日の飲酒は睡眠障害(不眠症)の原因にもなる

毎日の様にお酒を飲んでいると、寝つきが良くなる効果はありますが、長く眠ることが出来なくなって行くので、1回目が覚めた後に寝られなくなってしまうのです。寝た後2時間~3時間で目が覚めて、その後眠れなくなるので、こうして不眠症になります。お酒を毎日飲むことは睡眠障害の原因になるということです。アルコール依存症の患者さんの場合、ほぼ毎日お酒を飲んでいる患者さんのほぼ100%睡眠障害があります。ぐっすり眠れるという人はまず居ません。「睡眠剤を多く飲んでも眠れない。」と仰います。お酒が長時間眠るのを抑制するからです。ですから、よく「ナイトキャップ(寝る前にお酒を軽く飲む)は、よく眠れるよ。」と言われるのも嘘ではないですが、毎日やると睡眠障害の原因になるので、非常に危険なのです。なので、寝つきを良くするためにお酒を飲むのは絶対にやってはいけません。

 02:08~  眠れない→お酒を飲む、はダメ

ということで、お酒は基本的に睡眠に良くない作用をする、毎日お酒を飲むことは睡眠にものすごく良くない影響を与えますので、眠れないからといってお酒を飲むのは絶対に止めてください。

 02:20~  睡眠剤を飲んでいる人はお酒をやめよう

今、睡眠障害で睡眠剤を飲んでいる人は、お酒を止めましょう。何故なら、お酒が睡眠障害の原因になっている可能性があるからです。睡眠剤は睡眠を促進するものですが、お酒を飲むと睡眠を悪くします。毒と薬を一緒に飲んでいることと同じです。これでは睡眠障害が永久に治りません。死ぬまで睡眠薬を飲み続けることになってしまいますので、睡眠障害で悩んでいる方は、まずはお酒を止めるところからスタートしましょう。

 02:48~  お酒を控える、止めるとぐっすり眠れるようになる

ということで、お酒は睡眠に対してプラスの面とマイナスの面がありますが、長期間飲んで行くと睡眠にとってマイナス面しか出なくなってしまうので、睡眠で悩む人はお酒を控える、出来ればお酒を止めることで、ぐっすりと眠れるようになるはずです。

 00:10~  質問2:樺沢先生は「お酒は睡眠に悪い。」と仰いますが、何故お酒を止めないのですか?

「うるさ~い。(笑)」「好きだからだよ!(笑)」
お酒に限らないのですが、物事には良い面・悪い面があります。お酒も沢山飲み過ぎると、肝臓に悪いし、身体にも悪いとか、悪い部分が色々出て来ます。少量であれば大きな問題はないが、確かに睡眠にとっては少量でもマイナスの影響はあります。朝方早い時間に目が覚めてしまうといったマイナスの影響です。

 00:35~  少しでも飲酒の悪影響を緩和したいなら・・・

逆に言うと、お酒を飲んでから2時間ぐらい置いてから寝れば、睡眠への悪影響をかなり減らすことが出来ます。何故かというと、代謝が進み、アルコールが分解されるからです。
酔っ払った状態のまま寝てしまうと、睡眠への悪影響が出ますので、例えば1次会で帰宅して、寝るまでに3時間ぐらい時間があったらお酒が抜けますので、睡眠への影響は少ないです。
すべての物事には良い面・悪い面があるので、どちらを重視するか?どちらを取りますか?という話です。

 01:00~  お酒のメリットも大きい(強調)

実は、お酒のメリットというのも非常に大きくて、

お酒のメリット①:ご飯がおいしく食べられる

お酒のメリット②:コミュニティの潤滑剤。お酒を飲んで楽しくコミュニケーションの時間を取ることができる。

これらは非常に意味があることだと思います。
皆さんは、何をしている時が一番楽しいですか?
わたしの場合は、①映画を観ている時、②美味しいものを食べながらお酒を飲んでいる時、③自分の本を執筆している時等が楽しいのですが、③は仕事に入ってしまうので、遊びの部分で言えば、映画・グルメ・お酒が私にとっては楽しくもあり、癒しの時間でもあるのです。逆に言うと、一日1本面白い映画を観て、美味しいものを食べて、美味しいウイスキーを飲めれば、私はそれ以上のものは何も求めません!それぐらいで100%ハッピーになれる程のものなので。
という様な、自分なりの楽しみというか、娯楽の時間を持っていますか?ということが重要なのです。自分がココロから楽しめる娯楽を持つことで、人生がもっと楽しくなるし、モチベーションも上がり、仕事も頑張ろうという気持ちになれれば、お酒が多少睡眠に悪くても、それ以上のメリットを享受できているので良いと思います。

 02:00~  緩急とバランス。お酒を上手に活用しよう!

お酒を飲むと確かに睡眠には悪いし、次の日のパフォーマンスは下がりますので、私は新刊の執筆をしていた時は殆ど飲みませんでした。2週間ぐらいの間で、数回しか飲んでいませんでした。そういう風に、パフォーマンスを高めて、しっかりと仕事をしなければならない時はお酒を飲まなかったりします。逆にそうでない時は結構飲みます。こうやって緩急をつけるのも重要ですね。
毎日たくさんのお酒を飲むのは確かに良くないし、基本的に私が飲酒するのは週3~4回ぐらい、1日置きぐらい。
緩急をつけて仕事をする。遊びにも緩急をつける。それが重要だと思っています。ストイックに健康だけを求め続けても、それだけだとモチベーションが続かないし、楽しくないですよね。もう少し穏やかに考えてもいいんじゃないの?それが私の意見です。お酒を上手に活用する。モチベーションを上げたり、人生を楽しむ様な方向で活用できると良いとお思います。パフォーマンスを下げるようなお酒の飲み方とか、睡眠を悪くする様な極端なお酒の飲み方、例えば毎日飲むとか、週5日以上飲むのは良くないと思いますけれど、飲酒回数や飲酒量には注意して、自分に対してプラスになる様にお酒に使われるのではなく、お酒を上手く使う「お酒術」を実践していただたら良いと思います。

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