【風水初心者向け】風水って何?を現役インテリアショップ店員が解説します!

インテリア


このブログを書いている私は、長年オーダーカーテン専門店で接客販売に携わってきました。お客様とお話しする中で、「風水では、西に黄色ですよね?」とお聞きすることもよくありました。その後に、「それじゃ、南には?東には何色がいいの?」という質問が続きます。書店に並ぶ風水関連の書籍には、「西に黄色、南に緑、北には白・・・」などとありますが、
私としては、
・ひとつの部屋に、違う方角を向いた窓が2つあったらどうするの?
・黄色・赤色・緑色が良いと言うけど、実際はどの色のことなの?まさか原色??
・いくら風水がおすすめする色でも、インテリアとしてまとまりがなくてもいいの?

という素朴な疑問が湧き、モヤモヤしていました。
当時、書籍から得る知識だけでは不十分だと思った私は、元々占い好きということもあり、通っていたカラーコーディネートスクール校長先生に紹介された風水鑑定士養成講座に通い始めたのです。
時代は2000年代。(だいぶ前になるな(汗))最近はあまり騒がれなくなった感のある風水ですが、今まさに引っ越し先を探していたり、リフォームや模様替えを計画中で、風水が気になり始めた方もいらっしゃると思うので、私が学んだことを、長年ぶりに思い出しながら、綴ってみたいと思います。

風水とは何か?

風水の定義は、ひとことで言うと「住まいの東洋医学」。

風水は、中国伝承の環境工学

古代中国の一部の人々は、土地の土質や地形、風や雨などの気候、星の配置など天文を良く観察し、それによってどんな土地や、どのような住居に住めば、またどのような造作をすればエネルギーが高まるのか、失うのかに気づき、その技術と理論は長い時間をかけて多くの人によって研究され改善され、体系化されてきました。中国歴代国家の首都の多くは、風水を観て造られていて、現在の首都北京も明・清の時代から首都でした。その強力さゆえに風水は皇帝のみが掌握し、一般には禁じられていたそうです。
日本でも最初の都城・藤原京(694~710)も風水に基づいて造営されているとか。それ以後の日本の首都、京都・鎌倉・江戸なども明らかに風水に立脚して造営されているそうです。

現代に必要とされる風水とは?

(風水環境科学研究所 代表 松永修岳著「風水鑑定士養成講座Cクラス」テキストより引用)

空気の淀んだところ、湿気の多いところ、騒音の激しいところなどでは健康に暮らせないのはすぐにわかります。環境が健康に影響を及ぼすというのは、誰も否定しないでしょう。そして、何かさわやかな気分になれる場所と、居るだけでイライラするような場所というものがあります。つまり、環境は心理にも影響を及ぼします。
また、交通の便が悪いわけでも、店構えが貧相なわけでもないのに、そこで開業した店舗が続けてつぶれるような場所というものがあります。不思議に思うかもしれませんが、皆さんもそうした実例の1つや2つはご存じかもしれません。これは環境における位置(風水)が経済にも影響を与えるということを物語っています。
さらに、事故が頻発する場所というものも存在します。すると風水は吉凶にも関係しているといえます。
結論から言えば、風水は、健康や心理だけでなく、人間の幸不幸、意識のあり方にも関係しているのです。
すなわち、外なる風水が変化すれば、人もその影響を受け、人間の意識が変化していけば、外なる環境もその影響を受けるのです。
つまり、人間の意識が低くなればなるほど、空気も水も土地も悪化していくことになります。逆に、人間の意識が高まる風水の場に人がいることで、自然に人間の意識は深まっていき、地球そのものも蘇ることが出来るのです。
外側の風水を整えることで、人間の意識も高めていくことが出来る。―これこそが私が風水を重視する理由です。
肉体が健康で、経済面で裕福であることは、個人が幸福に生きる土台にはなりますが、それのみ追求したところで人間は幸福には生きられません。にも拘わらず、現在、経済を優先させて環境を破壊しているのです。これは裏を返せば、人間の意識がこのままではどんどん低くなって行かざるを得ないということです。それに対しては早急にかつ適切な対策を講じなければなりません。
それがゆえに風水のテクノロジーが必要なのです。
私は皆さんに、「人間と自然に調和をもたらす」ため、「人間と環境に調和をもたらす」ためのテクノロジーとして風水術を伝えたいのです。
この世界には、人間だけが生きているのではありません。あらゆる物質には命があり、それぞれに気エネルギーの方向性が存在しています。
これらの気の流れを読み取る技術を知ることで、あなたは健康を得、財を得、幸運を得、そして意識を高めることが出来ます。(←ここまで引用)

長い文章ですが、まとめると「古代中国から伝わる風水のテクノロジーを活用して、環境を整えることで、人は心も体も健康に、幸運にもなり、ひいてはそれがまた環境を良くすることにもなる。」ということだと思います。

風水と家相は違うもの―間取りだけでは良い場所は作れない。

風水と家相を同じものとして見ている方がいますが、両者は全く違うものなんだそうです。
家相では、誰がどこに住むかと関係なく、方位の吉凶が決まっていますが、風水では誰がどこに住むかによってアドバイスが異なります。
周囲の状況や環境、建物自体の形状を無視して、間取りだけで良い場を作ることは不可能なことです。そこにいる人間やその場に影響を与えるものには方位だけでなく、色彩・形態・素材があり、それらをすべて考慮して場(これを「生命場」と呼びます。)を判断するのが風水環境科学であるわけです。(←ここまで引用)

わたしが疑問に感じた色についても言及されていますね。色にもバランスとか調和が必要だと言っているんだな。
「西に黄色がよい」と言われても、寝室に原色の黄色のカーテンがあったら、確かにゆっくり休めない気もする・・・。

陰と陽のバランスをとる

風水は、空間を対象として東洋医学であるとお伝えしました。中国では、自然現象を2つの性質の力と捉えました。その2つの性質の名を陰陽と呼んだのです。陰が静、陽が動。陰が女性、陽が男性。というように相対する2つの性質を表しています。その内どちらかに偏るのではなく、中庸が重要だと教えています。つまりバランスです。
健康も環境も陰陽バランスが取れている、中庸の状態が理想なのだそうです。

バランスとは美しさ。

話題を最初に戻します。「西に黄色のカーテン」という相談から沸き上がった疑問を風水に照らして考え進めてみると、
・ひとつの部屋に、違う方角を向いた窓が2つあったら、部屋全体としてバランスが取れ美しいと感じる色でコーディネートするのがよいはず。
・黄色・赤色・緑色が良いと言うけど、実際はどの色のことなの?まさか原色??部屋の用途に応じて、選んだ方がよい。寝室に派手派手の原色だと安眠できそうにないし。感じ方って大事なはず。
・いくら風水がおすすめする色でも、インテリアとしてまとまりがなくてもいいの?
陰陽のバランスから考えても、まとまりと調和があるコーディネートが必要。
ということが分かってきました。

まとめ

・家相と違い、風水は家とその家を取り巻く環境、各部屋、さらに家族ひとりひとりの性質を考慮して調整する技術のこと。
・周囲の状況や環境、建物自体の形状、そこにいる人間やその場に影響を与えるものには方位だけでなく、色彩・形態・素材があり、それらすべてを考慮して場を調整するのが風水。用いる色についても、調和とバランスが大切。

次回は、玄関、リビング、キッチンなど各部屋の風水調整ポイントを、かいつまんでお話ししてみたいと考えております。どうぞお楽しみに♡

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