【最高の睡眠環境】今日から実践できる!最適な室温は?

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室温が高いと眠れない!?

睡眠に最適な環境について勉強し始めてから最も「目から鱗」だったのは「室温」についてでした。
多くの女性の悩みでもある「冷え性」。冬期だけでなく、夏場も靴下が欠かせないという人が多いのです。私自身も手足が冷たいことが多いので、冬場は寝る時も靴下を履いて防寒していましたし、夏場もなるべく冷房を多用しない様に気を付けていました。

寝冷えで体調を崩すことを心配して冷房を抑えると、真夏などは暑くて大量の汗をかき、一晩中暑さを我慢する結果になるので結局安眠できなかったこともしばしば。睡眠について考える機会が増えたことで真夏の寝苦しさを思い出し、改めて体温が睡眠に与える影響はすごく大きいのだと気づきました。
実際に「体温調節」は、睡眠のサイクルを大きく左右します。
体温は一定していると思っている人が多いのですが、実際はそうではないのです。私たちの体温は、1日の内に2℃ほど上下するそうです。身体を休める時間が来ると、眠りにつきやすくするために、自動的に身体の深部の温度が下がります。でも、部屋が暑すぎる(暖かすぎる)と、深部体温の効果が阻害され、睡眠に入る身体の状態に整えることが難しくなってしまいます。

調査によると、睡眠に最適な室温は15.5℃~20℃と、一般的な感覚からしてもかなり涼しい。

体温を下げると不眠症が改善される

また別の研究で、不眠症の人は寝る直前の体温が通常よりも高くなる傾向にあることが明らかになったそうです。体温が下がると自然に眠くなる身体のしくみから考えると逆ですね。身体は体温が高くなると眠れなくなるのです。
ピッツバーグ大学メディカルスクールの研究で、冷たい水が循環する「冷やす帽子」を不眠症の被験者に被って寝てもらったところ、75%の睡眠が改善しました。また冷やす帽子を被って寝た不眠症の被験者は、不眠症でない被験者以上に寝つきが早くなったのです。さらに、不眠症グループは、ベッドに居る時間の89%眠ることが出来たのです。この数字は、睡眠トラブルのないグループと全く同じだそうです。頭を冷やすだけで劇的に不眠症が改善されるとは、驚きですね。

睡眠の改善には、ストレス対策が必須

夜に体温が通常より高くなると、強い覚醒状態となって、なかなか寝付けなくなってしまいます。
体内の温度調整器は一体どこにあるのでしょうか?その設定を変えることは可能なのでしょうか?体温の調節機能に深く関わっているのはホルモン分泌系の要「視床下部」です。視床下部は、「神経系」(体内と体外の温度を感知する。)と「内分泌系」(睡眠を誘発するホルモンや覚醒を促すホルモンを分泌する)を統合しています。
例えて言えば、各細胞というチームメンバーを司る監督・コーチの役目です。

視床下部は、HPA軸と呼ばれる非常に重要な反応系列の一部を担います。HPAは、頭から、視床下部、下垂体、副腎系を意味し、通常のホルモンの働きや性機能を制御するほか、体重の管理なども行います。ですが、ここで強調したいのは、ストレスに一番反応する系列であるということです。
前述した頭を冷やす実験で、被験者となった不眠症の人々は、そうでない被験者に比べて未来に対する大きな不安を抱えていることも明らかになりました。睡眠に対する不安やストレスも大きく、それが深部体温の上昇に関係しているようでした。ここから良質な睡眠を求めるなら、室温を下げるだけでは不十分であることが分かります。精神や感情を落ち着かせることが必要だということです。

ストレス対策は欠かせません。仕事、人間関係、食事、運動など、あらゆるストレスを対象に。脅威を認識した身体がそれに抗おうとすると、ストレスが身体を刺激し、体温の上昇を招くため、期せずして眠りにつきにくくなる。

【まとめ】「睡眠の質を上げる」室温・体温

【1.室温は20℃前後に保つ】少し肌寒いぐらいの室温の方が絶対によく眠れるということは、数々の研究から明らかになっています。15℃を最低ラインに、涼しい環境で眠ってみましょう。何枚も布団を重ねたり、厚着をして、眠っている間に汗をかかない様にも気を付けましょう。

【2.眠る2時間前にお風呂に入る】寝つきの悪い人は、ベッドに入る90分~2時間前までにお風呂に入っておきましょう。目安はぬるめのお湯に20分浸かる。これで身体が温まり、その後ゆっくりと温まった体温が降下して行くので、この体温降下により入眠しやすくなる。

【3.靴下で体温を調節する】良質な睡眠を得るためには部屋を涼しくするのが理想だが、そのせいで手足が冷えて眠れなくなる人は、靴下を履いて、寝る直前に裸足になる方法がおすすめ。靴下を履いたままだと体温降下=入眠を遮ってしまう恐れがあるためだ。季節や個人差もあるので、ぜひ自分で試してみよう。

【4.「この上なく心地よい」と感じる睡眠環境をつくる】ベッドや布団、枕の寝心地も個人個人の好みがある。オランダ神経科学研究所のウース・ファン・ソメレン博士は、涼しい環境で眠ることは総じて大事だが、本人が「この上なく心地よい」と感じる環境であるべきだと述べている。

私自身、実感・痛感しているのが、4.「この上なく心地よい」環境 についてです。
私にとっては、私の「ベッド」が「この上なく心地よい」寝心地。「シーリーベッド」というメーカーのベッドを愛用しているのですが、毎晩このベッドに寝転ぶ度、この上なくホッとした気持ちになれます。
この自然と湧き上がる心地よい感覚がすごく大事だったんだ、とこの章を読んで再認識することが出来ました。
ココクラでは、ベッドは作れませんが、インテリアやカーテン、雑貨など睡眠環境をプロデュースするサービスを現在考案しています。その一環として、睡眠についてお話ししています。それではまた次回の投稿でお会いしましょう。

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