【築99年】古民家Rebornプロジェクト〈その4〉―キッチンのお片づけ―

インテリア

不要なものを取り除く➡維持管理しやすい状態にする

これまで先代から引き継いだ”家”と”モノ”そのままに暮らして来られたMさんご夫妻。

5月から始まった当プロジェクトの【具体的なゴール】は、
1.「今の暮らしに合わせたコンパクトな生活導線をつくる」
2.「不要なものを取り除き、建物を維持管理しやすい状態にする」
 です。

現状では、モノが増えすぎて管理できていないご様子。
「高齢のご夫婦2人暮らし」に合わせた「コンパクトな生活導線」をつくるためにも、「不要なものを取り除き」➡「維持管理しやすい状態にする」必要があります。

【ビフォー】モノが多く+動きづらいキッチン

築年数が古いこともありますが、窓も小さく薄暗いキッチン。
さらに多くのモノや食品が、所狭しと積み上げられていることで視界が遮られてしまい、なお一層暗く感じます。
キッチンの中央には、机とガラス棚が背中合わせに置かれており、かなりの面積を占領しています。
冷蔵庫は、シンクや調理台から遠く離れた位置に追いやられてしまっています。
Mさんは料理をする度に、シンク調理台と冷蔵庫を行き来するのですが、部屋の中央には前述した机とガラス棚があるので、毎回このエリアを避けて(回りこんで)行き来しているのです。

さらに、このキッチン中央エリアには、先ほどお話しした机とガラス棚だけでなくワゴンやタオルラックまで置かれているので、通路が無く、コンロ側からは食器棚や冷蔵庫に行くことが出来ません。
モノが増えすぎてしまった結果、導線が確保できず、導線はひとつだけという非常に不便な状態です。

「手放すこと」が難しい

前回は大きめサイズのゴミ分別作業を行いましたが、今回はMさんにとって初めての本格的な片づけレッスンです。
野上先生とMさんでキッチン内にあるモノをまず全て取り出します。全てのモノとは、家具・道具・食器・食品等何もかもです。
取り出したモノは必要か不必要かで分け➡必要なモノは使用頻度ごとに分けて行きます。

そして、使用頻度の高いものは一番取り出しやすい場所へ戻し、使用頻度の低いものは少し奥まった場所に収納するといった手順です。
キッチン内にあった全てのモノを出してみると、50個ほどのタッパや100個はあるだろう瓶類が出て来ました。ご夫婦2人暮らしにしてはかなり多いです。
もったいない世代のMさんにとって「捨てる」という行為は心が痛む様で、先生から「必要?」「不必要?」と尋ねられるのですが、「不必要」だと決断できないMさん(奥さん)。
しかしながら、先生のご指導と説得の甲斐もあり、幾つかは手放すことができました。

置く場所・入れる場所が増えるとモノが増える

また、賞味期限切れの食品もかなり出て来ました。開封されていないスパイス類、コーヒー、紅茶など。
モノが増えるのが先なのか、収納場所が増えるのが先なのか・・・?
長年暮らす中で、戸棚以外に、机やガラス棚、ワゴンやタオルラックといった『モノの置き場所』が増えて来たののでしょう。
「置ける場所が増えるとモノが増える」という循環が起きていました。
そこかしこにモノが置かれ積み上げられていたので、忘れられたモノや食品が沢山出て来ました。

不要な食品の捨て方は?

今回の片づけで出た食品の処分方法について少しお話ししておきましょう。
①乾物・・・自治体で指定されたゴミ袋に中身をあけ、可燃ごみとして廃棄。
②液体・・・牛乳パックに古タオルやハギレを入れてから液体を流し込みます。口はガムテープ等で塞ぎ、可燃ごみとして廃棄。
特に液状の食品は、うっかりシンクに流してしまわない様に注意したいですね。
空いた牛乳パックや古布を活用すれば、キッチンペーパーやトイレットペーパーを使いすぎることも防げますし・・・。
覚えておきたいです。

【アフター】導線が2つに増えて+見渡せるキッチン

今回は約4.5時間で、主に『キッチン内の導線を確保する』ことを目標に作業を行いました。
モノの量がかなり多かったので、棚の中のモノまで全てを片付けることはできませんでしたが、何とか導線だけは確保できることができました。
背の高いタオルラックを撤去したことで、見通しも良くなりました。

              【ビフォー】     ➡ ➡ ➡ ➡ ➡ ➡    【アフター】

【ビフォー】                   【片づけ中】

 

 

 

 

 

 

【アフター】

 今回キッチンのお片づけを通して、Mさん邸は平均に比べてかなり物量が多いことが分かりました。そして、モノの多さが日々の生活をとても不便にしていました。
「モノが多く山積みになっていることで、探し物が見つからず、探せないから買ってしまう結果、さらにモノが増える」という循環です。

Mさん談:キッチンで動きやすくなった。以前は片側から回り込んで冷蔵庫まで食品を取りに行っていましたが、シンクやコンロのある調理台の左右どちらからでも冷蔵庫に行ける様になったので料理するのが楽になりました。また、コンロ周辺や机の上が整理できたので調理しやすくなったのと、どこに何があるかが分かる様になったので、不要なものを買ってしまうことも抑えられそうです。

苦手なお片づけを習慣化するには?

 今回は棚の中まで片づけることが出来なかったので、Mさんには先生から宿題が出されました。毎日30分以内でコツコツ地道に片付けて行くことが重要だそうです。
一回の片づけが大変過ぎると嫌になって続かないので、ムリなく続けられる軽めのお片づけを続け、結果習慣にする作戦。

 習慣化に必要なのは「一定期間の繰り返し」
ロンドン大学のLally博士らによる「習慣化に必要な日数」の研究結果によると、
習慣化に必要な日数は行動の種類や人によって開きがあるそうです。
・簡単な行動なら約18日(目安は3週間)例:毎朝1杯の水を飲む
・難しい行動だと約254日(目安は約9ヶ月)例:毎朝腹筋を50回行う
習慣化したい行動の難易度や苦手度によって必要日数は異なるということですね。

 私はどちらかというと片づけが苦手なので、習慣化には9ヶ月掛かると思います。
途中で挫折しないためにも「普段やれていない箇所を5分だけ」で、継続してみようと思います。

Mさん邸のお片づけ、次回もお楽しみに・・・!! 

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