【最高の睡眠】部屋着のままで寝てはいけない。

睡眠

皆さんは就寝時にどんな服装で眠っていますか?
パジャマ?
ジャージ?
部屋着?
眠る前にパジャマを着るという行為は、一日の終わりにほっとした気分を実感するきっかけとなってくれます。
そのためにも、室内で寛ぐ服である部屋着からパジャマに着替えることは、「よし!眠る時間だ。」と気分を切り替えるためにも大切だと考えられています。

睡眠の質を決めるのは「体温調節」


以前にもお話ししましたが、睡眠の質には体温調節が大きく関係します。不眠症の中には、体温調節が下手なために、上手に体温を下げられないことで深い睡眠段階に入れないことが関係しているケースもあるそうです。実は、私たちの身体は熱を保つことは得意なのですが、身体を冷やすことはあまり得意ではないのです。だから、寝る時にゆったりしたデザインの服(パジャマ)を、少ない枚数着る方が体温調節をしやすくなるのです。
オランダの研究機関で、被験者にサーモスーツを着せ表面温度を1℃に保った状態で眠ってもらい、この状態が睡眠に与える影響を調べる実験が行われました。すると、被験者が夜中に目を覚ます回数が減り、深い睡眠の時間が増大したそうなのです。
何を着て眠るかで、睡眠の質が左右されるのです。
いきなり裸で眠るのは難しいかもしれませんが、、寝る時に沢山着込んでいる人は、まず何枚か減らすことをお勧めします。
また、部屋にエアコンがある人は室温を涼しめに保ちましょう。睡眠に適した室温は15~20℃と言われています。部屋を暖め過ぎると布団の中は更に温度が上がり、体温調節(放熱)が妨げられてしまい、睡眠が浅くなります。結果として、適切な睡眠時間を確保したとしても、目覚めた時に疲れが抜けないと感じることが増えます。
布団を何枚も重ねるとか、電気毛布の使用についても同じことが言えます。
私たちが眠りに入る時は、身体が深部体温を下げようとして手足が熱くなり、そこから熱を放出します。この放熱がスムーズに行われると、最も重要な最初の深い睡眠(約90分~120分)に入ることが出来るのです。前述した様に、厚着をし過ぎていたり、部屋が暖め過ぎたり、布団を掛けすぎていたり、電気毛布で布団を温め過ぎてしまうと、この身体の回復を一番高める最初の睡眠を台無しにしてしまうことにもなるので、要注意です。

身体を締め付けない服で寝る

寝る時に着る服のデザインや着心地は、他のどんな時に着る服よりも重要です。
ぴっちぴちの動きづらい服を着て寝るのだけは絶対に避けて欲しいです。締め付けの強い服は、リンパ系の流れを遮断する恐れがあります。私たちの身体は、リンパ系を通じて有害物質を体外に出しています。その流れを何らかの形で遮れば流れが止まってしまいます。就寝時に着る服や下着、靴下は、締め付けのない(ゆるい)ものを選びましょう。

女性はブラジャーを着けずに寝よう

女性の場合は、2009年の調査でブラジャーを着けたまま寝る女性は乳がんを発症するリスクが60%高くなることが明らかになりました。せめて眠る時だけは、ブラジャーを外してあげましょう。

男性はタイトな下着を避けよう

男性の場合も、締め付けが強く動きを制限される服を着ると、あまり望ましくない影響が生じる恐れがあります。例えば、下着の締め付けが強いと、生殖機能に大きく影響しかねないことが分かっています。生殖機能に特化した『リプロダクティブ・トキシコロジー』誌に、それが事実かどうかを検証した記事が載っており、被験者が3カ月間の実験期間の内、前半は締め付けの強いブリーフをはき、後半にはゆったりとしたトランクスを着用し、精子の濃度、総数、運動精子の総数、禁欲期間における1時間あたりの運動精子の総数を計測したのです。結果は決定的で、締め付けのきつい下着をはいている間は徐々に数値が下がり、緩い下着をはいている間は徐々に数値が上昇したのです。

私たちの身体は環境によってつくられる

生物力学者のケイティ・ボウマンによると、私たちの身体は環境によってつくられるそうです。
一般的に、身体は運動や食事や遺伝子がつくるものだと思われがちですが、実は「細胞荷重」によっても身体は形成されるそうなのです。例えば、椅子の座り方や椅子からの立ち方ひとつとっても細胞に負荷が生じ、頭の先から爪の先まですべてに影響を与えます。身体の角度をほんの1度変えるだけで、細胞に生じる負荷はまったく違うものになります。だから習慣的に行っている(または行っていない)ことが身体の動きに影響するのです。男性の下着の例で言うと、締め付けの強い下着を常用すれば細胞の荷重が変わり、生殖機能に変化が起こり得るということなのです。
ケイティによると、これは睾丸の問題だけでなく、周辺器官や健康全体の問題でもあると主張しています。「筋肉が衰えると、筋肉の血行も悪くなります。筋肉の活動によって生じるのは動きだけではありません。筋肉の動きにもとづいて、筋肉周辺に対する血流も生じます。ですから、筋肉が衰えれば、筋肉が動かなくなるだけでなく、血液や栄養をその周辺に送ることもできなくなるのです。」
細胞、組織、器官のどこかひとつだけにしか影響が及ばないということは絶対にあり得ません。自分のひとつの選択がもっと沢山のものに影響を及ぼすのは、人間にそれだけ沢山のものがあるからです。私たちの身体は、非常に知的で高度なつくりになっています。孤立している部分はひとつもありません。私たちが日々行う選択は、細胞の反応に直接影響します。どう動き、何を食べ、どう眠り、何を着るかによって、必ずそれに伴った結果が細胞ひいては身体全体に生じるのです。ですが、私たちはどんな結果を生じさせるかを常に私たち自身で決めることが出来るのです。

パジャマは着心地で選ぶ

「見た目より機能」という言葉を聞いたことはありますよね。これは、何を着るかを決める時は、見た目が良いだけでなく、身体本来の機能を促進させ、本来の動きの妨げにならず、身体が「この上なく気持ちいい」と感じる服を選ぶべきだとする考え方を意味します。
ベッドに入る時は、一切の動きを制限しない、低刺激の素材でできた服を着るのが一番です。素材と同時に、洗濯洗剤も低刺激のものを使いましょう。
外出先から帰宅した後には、部屋着に着替える人が多いと思いますが、この部屋着のまま寝るのはあまりお勧めできません。部屋着は生地が厚かったり、硬かったりしますので、就寝時にはスムーズな寝返りを妨げるなど、身体にストレスを与えてしまいます。家での寛ぎタイムから睡眠時間へと気分を切り替えるためにも、部屋着からパジャマ類に着替えることをお勧めします。

1.男性のベストなパジャマは?:トランクス・ゆったりしたパジャマのズボン+上も着たい人は緩めのTシャツ。裸でもよい。

2.女性のベストなパジャマは?:ゆったりしたボーイズタイプのショーツ・トランクス+Tシャツ、ゆったりしたスリップやナイトウエア・ランジェリー、足やお尻を締め付けないヨガパンツ・レギンス、ゆったりしたパジャマズボン、裸でもよい。

3.ベストな素材は?:シルク(ニット)、オーガニックコットン、コットンガーゼ(二重・三重)

4.ベストな機能は? 吸湿性が高く蒸れない、ゆったりとしていて寝返りを妨げない、肌触りがよい

5.見た目よりも着心地で選ぶ:服を買う時は、その服を着ることで細胞にかかる(かからない)負荷を常に意識しましょう。人体が持つ本来の機能を尊重しつつ、カッコよく見える服や靴を創っているメーカーは探せば沢山あるものです。

いかがでしたか?睡眠の効果を左右する「パジャマ」。 まず大切にしたいのは「心地よさ」です。この機会にぜひ見直してみませんか?

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