毎朝30分は日光浴しよう!【最高の睡眠】免疫力アップやアンチエイジングにも

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睡眠の質を決めるのは「太陽光」

良質な睡眠は私たちの生活全体の質を上げてくれます。逆に、睡眠の質が悪いとすべての生活の質が低下するということです。
実はこの「睡眠の質」、朝の内に決まってしまいます。
日中それも朝の内に太陽光を沢山浴びることで夜よく眠ることが出来ます。これは科学的にも証明されています。
私たちの身体には体内時計があり、24時間前後の周期で動いています。そして、決まった時間に決まったホルモンが分泌される様に出来ているのです。このシステムが、消化・免疫系・血圧・脂肪の利用率・食欲・気力などの多岐に渡る働きを調整し助けています。

元気・幸せを実現するセロトニン


セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、一般的に幸福感や満足感をもたらす物質として知られています。気分や認識力に大きな影響を及ぼすので、抗うつ剤の多くがセロトニンのそうした機能を中心に構成されています。
加えて体内時計の調整にもセロトニンは欠かせません。
意外なのですが、セロトニンの約95%が体内の消化管に存在しています。そして重要なのは、このセロトニンは体内で勝手に生成されるわけではなく、私たちが何を食べ(食事)、どの程度身体を動かし(運動)、自然光をどのくらい浴びるか(日光浴)で変わってしまうそうなのです。
私たちの目には、脳の中心に情報を送る特別な光受容体があって、その働きが引き金となってセロトニンが生成されます。
でも、日々の食事の質が悪かったり、運動不足だったり、自然光を全く浴びない生活が続くと、セロトニンの生成量が減り、健康に悪影響を及ぼすことにもなるのです。
また、一般的な室内光は、晴れた日の屋外の1/100しかなく、曇りの日でも屋内に比べれば、外は10倍以上明るいのです。
最近の研究で分かったことがあります。職場に窓がある環境で働く人に比べて、職場に窓がない環境の人が浴びる自然光の量は何と173%少なく、1日当たりの睡眠時間も平均46分も短かったことが分かりました。睡眠時間が短くなったことで、病気の申告が増え、バイタリティや睡眠の質も低下しました。
それに対し、オフィスに居ても自然光を多く浴びる人は、総じて活動的で幸福感が高く、生活全体の質が高かったそうです。

光を浴びた皮膚がセロトニンをつくる


セロトニンは消化管だけでなく、血小板や中枢神経系、皮膚にも存在しています。皮膚が太陽から紫外線を吸収すると、ビタミンDとセロトニンの生成が自動的に始まるのだそうです。ビタミンDもまた快眠に強く関係する物質であり、最近は免疫力を強くすることも広く知られる様になってきました。
セロトニンの役割と睡眠は切っても切り離せないものです。夜間の熟睡を実質的にサポートしているのがセロトニンなのです。そして、私たちの皮膚にはセロトニンを生成し、それをメラトニンに替える力もあるのです。
目から入った光が脳の中心に働き掛けてセロトニンが生成されることは前述しましたが、目だけでなく皮膚もまた光を浴びることでセロトニンを作り、メラトニンに変えているとは驚きですね。

熟睡を促すメラトニン。アンチエイジングにも。


メラトニンは、脳内の松果腺を中心に体内の細胞組織で生成される物質で「寝る時間になりました」という信号を細胞に送っています。メラトニンには眠りを誘発する力は無いのですが、睡眠に入るのに最適な状態に身体を整え睡眠の質を高める働きをしています。
メラトニンは若さや活力を維持する一助となるホルモンですが、年齢を重ねるにつれて減少して行きます。が、日ごろから睡眠の質を高め、賢く眠ることが出来ていれば大幅に減ることを防ぐことが出来ます。つまり老化を遅らせることにもつながるということです。
繰り返しになりますが、メラトニンの生成と分泌は、光を浴びた量に大きく左右されることを忘れてはいけません。

大原則:朝できるだけ多く太陽光を浴びる。夕方以降に浴びる光の量を減らす。

コルチゾールは問題児?!

コルチゾールという名前を聞いたことはありますか?50以上のホルモンが体内で分泌され流れる中で唯一問題児というレッテルを貼られてしまっている物質です。ストレスが生じた時に分泌されるので「ストレスホルモン」だとして問題視される様になりました。肥満やホルモンバランスの乱れをコルチゾールのせいにする向きもあるようです。
ですが、現実には身体の働きを最適に保つために無くてはならない大切な存在なのです。
コルチゾールは、起き上がって働くためのエネルギーをもたらしてくれます。眠りから目を覚まさせ、機敏に動けるようにしてくれます。日々の精神力、集中力、やる気をもたらしてくれます。もちろん、生成量が過剰になったり不足すれば問題が生じる恐れはあります。大切なのは、減らすことではありません。必要な時に必要な働きができる様に、コルチゾールを健全なリズムで生成できるようにすることなのです。
コルチゾールは生体リズムを日々管理する副腎ホルモンです。コルチゾールは睡眠のサイクルに欠かせません。
「朝スイッチON(コルチゾール増)で目が覚め、夜スイッチoff(コルチゾール減)で眠りに落ちる。」これがコルチゾール生成の正常リズムです。このリズムが乱れると「疲れているのに神経が高ぶっていて眠れない。」とか「朝起着るのがつらい。ベッドからなかなか出られない。」ということが起きてしまいます。この様な状態に心当たりがある人も多いのではないでしょうか?

コルチゾールとメラトニンは反比例の関係


ここで、ぜひとも覚えておいていただきたいことがあります。コルチゾールとメラトニンはなぜか反比例の関係にあるということを。
基本的に、コルチゾールの分泌量が増えるとメラトニンの分泌量が減り、反対にメラトニンが増えるとコルチゾールが減ります。つまり、どちらかのホルモンが正常に適切なタイミングで生成される様になれば、もう一方も自然と正常に生成される様になるということなのです。端的に言うと、活動のホルモン「コルチゾール」が正常に分泌されると、休息(睡眠)のホルモン「メラトニン」も正しく生成されるということです。
それを裏づける研究もあり、「太陽光を浴びると、日中薄暗い光の中で過ごした時に比べて夜間のコルチゾールレベルが大幅に下がった。太陽光を浴びる量を増やせば、コルチゾール分泌の正常なリズムが生まれ、メラトニン分泌のリズムもまた正常になる。」と発表されています。

「最高の睡眠」を実現する日光浴のポイント


ここまでお伝えしてきた通り、わたし達の遺伝子は「寝て起きるサイクル」を管理するために、太陽光に身体をさらしたがっているのです。では、安全かつ効果的に太陽光を浴びる方法、ポイントを紹介しておきましょう。

【午前6時~午前8時30分の間に太陽光を30分浴びる】体内時計が最も敏感に反応するのは、この時間帯の太陽光です。恩恵を最大限に受けるためには、少なくとも30分は屋外で日光を浴びましょう。眩しさに弱い方は目を閉じても一定以上は取り込めますし、曇りの日でも室内に比べて10倍もの光が取り込めます。

【できればサングラスはかけずに】サングラスをかけると、ホルモンの分泌や良質な睡眠のためには欠かせない太陽光を遮ってしまうので注意。

【ビタミンDを生成する紫外線Bを浴びる】紫外線Bを浴びることでしか、ビタミンDは生成されません。紫外線Bはガラスによってほとんど遮断されてしまうので、屋外で且つ浴び過ぎには中止しながら紫外線Bを浴びる様に心掛けましょう。

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