【睡眠の質を上げる】”最良の寝室”をつくる方法

インテリア

私たちはパターンで行動している

睡眠の質を上げるには、まず寝室は寝るためだけの部屋とし、寝ようと思った時に直ぐにたどり着ける場所にしてください。

人間は「習慣」と「住環境」から成り立つ生き物です。
人間の脳は、いつでもパターンを探しています。ある環境に置かれた時の行動をパターンとして認識すると、その環境に身を置くだけで自動的にその行動をとれるようになるからです。

同じ行動をしばらく続けて行くと「この時間にここに行ってこれをする」と意識しなくてもよくなります。何も考えずにその場所へ行き、自動的にその行動をとるようになるのです。例えば、朝起きた時のルーティーンや、お風呂で身体を洗う順番など、パターン化されて身についた動作は、考えなくてもスムーズに行うことが出来ます。
人はなぜ、いつもと同じ行動をとるようになるのでしょうか?なぜいつもと違う行動をとるのは大変なのでしょうか?
簡単に言えば、脳がそうなっているからです。なぜ脳がそうなっているのかというと「ミエリン」と呼ばれる物質に驚くべき力が備わっているからなのです。

「ミエリン」を睡眠にも利用する

「ミエリン」は脂質の一種で、神経を覆って保護する絶縁体の役割を果たします。これがあるお陰で、脳とその他の部位の情報伝達を素早く行うことが出来るのです。私たちの行動は、神経経路によってコントロールされていますが、その神経を覆う「ミエリン」は、同じ行動が繰り返される度に成長し、電気信号という名の情報がどんどんスムーズ且つ速く伝わる様になるのです。「ミエリン」のこの働きが、いわゆる『マッスルメモリー』を作り出すのです。
例えば、初めてゴルフクラブを振る時は、終始考えながらぎこちなくしていた人も、慣れて来ると呼吸をするかのように自然にクラブを振れる様になる。これが「ミエリン」の働きによるものです。
電気信号を伝え合う脳の神経細胞は、互いに繋がり合っています。同じ行動を繰り返せば、その繋がりが脳内で強化されます。
この働きを眠るときの環境に当てはめるとどうなるでしょうか?
寝室で様々なことを行えば、眠るという目的のための神経細胞の繋がりはあまり強化されないのではないでしょうか?
「寝室でテレビをみる」「寝室で仕事をする」「寝室でパソコンを使う」といった行動を頻繁にしていると、寝室に足を踏み入れた時に脳がそういった行動を期待して、それらに関する電気信号を送り始めてしまうでしょう。

脳はいつもと同じことをしようとする。
寝室をどんな環境に整えて、そこで何をするか、が睡眠の質を左右するのだ。
仕事を寝室に持ち込むことは、睡眠を奪う行為だと認識しよう。

寝室を眠りの聖域にする

「聖域」と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか?
きれいな空気、流れる水、美しい景色や植物、静かで穏やかな環境などが浮かぶのではないでしょうか?
幸い、寝室をそうしたイメージ通りの環境に整えるのは難しくないのです。

1.空気の「鮮度」と「湿度」を保つ【換気】【イオン発生器】【加湿】

きれいな空気はとても大切です。いつも呼吸している空気にはイオンが含まれています。実は、イオンには鮮度があり、鮮度が落ちると活性する力も落ちるのです。呼吸を通じて空気から細胞に取り込んでいるのは「酸素」だけではありません。健康に欠かせない様々な「イオン性物質」も取り込んでいるのです。室内の空気が淀むと、空気中からマイナスイオンが失われて行きます。それを何とかしたいなら、空気を動かせば良いのです。
窓を開ける。ファンを回す。といったことをするだけで、寝室の空気は活性化します。
寝室に窓がない、冬場は寒くて窓が開けられない、といった場合は「イオン発生器」を使って室内の空気を活性化する方法がおすすめです。マイナスイオンは、滝、海、川、山の近くに豊富にあります。そういった場所で「新鮮な空気」を吸い込んで癒されたと実感したことのある人は多いでしょう。品質の確かなイオン発生器を使えば、同等の効果を部屋で再現することが出来ます。
マイナスイオンは、次の3つの点から身体に良いとされています。
1.自由電子の数を増やして、空気の活性化を促してくれる。
2.臭い・菌・カビ・寄生虫・大気中の有害物質を酸化させてくれる。
3.ほこり・花粉・ペットのふけなどを大きな塊にしてくれる。(それによって取り除きやすくなる)
イオン発生器は、寝室に限らず家全体にプラスの効果をもたらすと言えるでしょう。(ただし電化製品なので、ベットからは2m以上離して置きましょうね。)
冬は寒くて換気できないという人は「加湿器」だけでも使ってみてください。
空気がきれいになって眠りやすくなる上、粘膜の乾燥を防いでくれるので、ウイルスなどに感染しにくくなります。

2.植物を置く

家に植物を置くことには沢山のメリットがあります。1部屋にひとつかふたつ置くだけで素晴らしい効果が期待できます。
例えば「イングリッシュ・アイビー」はおすすめです。NASAから空気を浄化する植物ナンバー1のお墨付きをもらっていますし、ホルムアルデヒド(高度な産業化が進んだ社会に蔓延し、神経毒とも呼ばれる)を吸収するという比類なき力もあります。また、非常に育てやすく、環境にも適応しやすい植物です。床に置くだけでなく、ハンギングプランツとして、天井から下げて飾るのも素敵です。極端に寒すぎず暑すぎない気温で、時々日光に当ててあげる程度で元気に育ってくれます。

 

 

 

 

「サンセベリア」も眠りの聖域に最適です。日光や水やりはそれほど必要としませんし、夜間に二酸化炭素を吸収して酸素を排出するので、寝室の空気を新鮮に保ってくれます。

 

 

 

 

 

 

また、植物の中には、その「見た目」や「香り」で私たちの身体をリラックスさせてくれるものもあります。
例えば、つる性植物の「ジャスミン」。ウエストバージニア州にあるホイーリング・イエズス大学の調査によると、「ジャスミン」には睡眠の質を高める効果があることが分かったそうです。不安を和らげ、目覚めた時の気分を良くしてくれるそうです。ジャスミンの香りには、睡眠時間を増やす効果は見られませんでしたが、通常の睡眠パターンの乱れを抑える効果があるので、睡眠の質は高めてくれるようです。
植物として取り入れても良いし、それが難しければエッセンシャルオイルをディフューザーで拡散したり、ハンカチに数滴たらして枕元に置くなどの方法でも効果を楽しめますよ。

「植物を置く」
「水の流れる音を流す」
「空気を新鮮に保つ」
これらいずれの方法も、自分がリラックスできて心地良いと感じるものを取り入れることが大切です。
こうして寝室を穏やかな気持ちでリラックスできる聖域に変えて行きましょう。

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