【最高の睡眠】寝室を真っ暗闇にする【老化と肥満防止にも!】
皮膚でも光を感じている
睡眠時は暗い方がよく眠れるというのは周知の事実。
でも、皮膚にも光を感知する受容体が存在することはご存じですか?目の網膜にある光受容体とよく似ていて、実は皮膚にも光が見えていると言えるそうです。
寝室に光があると、身体はその光を感知して脳や臓器に通達する。
コーネル大学の研究チームの実験では、真っ暗な部屋で睡眠をとってもらう被験者の膝の裏、直径3センチ弱の範囲にだけ光を当てました。そのごく僅かな光があっただけなのに、体温とメラトニンの分泌に変化があったのです。
この実験で、睡眠時は目を覆うだけでは不十分であり、ぐっすり眠るためには眠るときの環境を整える必要があることがわかりました。
人口光がメラトニンを減少させる
眠るときは真っ暗でないといけない。
睡眠時の光は「害」であると認識しましょう。人間に限らず殆どの生命体は、繰り返し訪れる明るい時間帯と暗い時間帯に順応し、体内時計を持つようになりました。ところが「人工光」が使われるようになり、昼間の長さが変わってしまいました。かつては明るい時間は12時間だけでしたが、今では24時間休みなく明るい状態を保てます。光と闇のサイクルが乱れると睡眠も乱れてしまいます。
眠っているはずの時間に室内の光を浴びると、メラトニンの生成量が半分以下になってしまう。
これはかなり深刻です。
メラトニンは睡眠に欠かせない存在というだけでなく、他にもたくさんの役目があります。
以下で紹介しましょう。
【メラトニンの働き】
・免疫機能を改善する
・血圧を正常化する
・ガン細胞や腫瘍の増殖を抑制する。
・DNA保護力の強化。
・有害な活性酸素の排除。
・骨粗鬆症リスクの低減。
・脳内に血小板が生じるリスクの低減。(アルツハイマー病に見られる現象)
・片頭痛をはじめとする痛みの緩和。
・甲状腺機能の改善。
・インスリン感受性の向上。
・体重減少の促進。
メラトニンの役目が多いこと多いこと!!
睡眠中に光を浴びてしまうことでメラトニンが半減してしまうなんで、何とも勿体ないことです。
十分な睡眠をとらず、しかも寝室が真っ暗でないとしたら、老化がいち早く進み、元気を失って行きます。
睡眠を改善するには、やはり部屋を真っ暗にすることから始めましょう。
部屋を真っ暗にする方法
窓には『遮光カーテン』をつけよう。
まずは、窓から入ってくる車のヘッドライトや街灯の光を遮断する『遮光カーテン』をつけましょう。そして、光を発し続けるものを寝室から取り除きましょう。睡眠の専門家は、顔の前に手を持って来ても見えないくらいの暗闇で眠ることを推奨しているそうです。
真っ暗な中では眠れない・・・豆電球だけは点けておきたい!という方がいるかと思いますが、実はこの豆電球、子供の近視が進む一因となっていることご存じでしたか?
ペンシルベニア大学シェイエ眼科研究所の研究チームが2歳未満の子供479人を対象に行った研究結果。
・真っ暗の中で寝た場合、将来的に近視になった子供は10%。
・豆電球の部屋で寝た子供は34%。
・電気を点けた部屋で寝た子供は55%。
就寝中に光を浴び続けると近視になる率が3倍~5倍!
寝室を”居心地のいい暗闇”に変えるために、行動を起こしましょう。
スマホの「ブルーライト」が体内時計を狂わせる
ハーバードメディカルスクールの調査によると、夜間に光を浴びると体内時計が狂ってしまうそうです。さらに「自光の色」によって及ぼす影響が異なることも明らかになっています。
調査チームは、スマホやパソコンの画面から発せられる「ブルーライト」と、同程度の明るさの「グリーンライト」をそれぞれ6時間30分浴びる比較実験を行いました。すると、
「ブルーライト」がメラトニンを抑制する時間の長さは「グリーンライト」の2倍。体内時計の変動率も2倍。
だったのです。
要するに、夜間に浴びる光の色を変えることで、体内時計の狂いや、メラトニンの生成量の減少を軽減することが出来るということなのです。
オレンジ色の照明を使おう
ハーバードの調査チームは、夜になったら薄暗い赤~オレンジ色の照明を使うことを推奨している。
彼らのデータによると、赤っぽい光は、体内時計とメラトニンの抑制に最も影響力が小さいと言います。
日中、職場や学校で多用されているのは主に蛍光灯やLEDの青っぽい光です。青い光は覚醒を促し、集中力を高めます。
この青っぽい光を夜間も浴び続けると、覚醒状態が続いてしまい、体内時計はどんどん遅れ、結果夜更かしすることになってしまいます。
睡眠の質を上げるには、夜間過ごす部屋の照明は赤っぽい光に変えることをお勧めします。
リラックスタイムには照明を落とし、キャンドルに変える等もおススメです。
また、更に照度も考慮したいところ。
夜間に強い光を浴びると、自動的にメラトニンの抑制が始まってしまうそうです。
夕食や家事を済ませ、リラックスできる時間になったら、なるべく照明を暗くしてメラトニンの生成を促しましょう。
次回は、良質な睡眠のために最も必要だとも言える『運動』についてお話しして行きたいと思います。それでは!!
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