睡眠を阻害する『肥満』&『肥満』を招く睡眠

ココロクラフト

脂肪過多が睡眠を阻害する

「コルチゾール」は、睡眠を阻害します。
「コルチゾール」は、身体がストレスを感じた時に分泌されるストレスホルモンです。オーストラリアにあるディーキン大学の研究チームによると、太り過ぎの人は食後にコルチゾールの分泌が大幅に増えることが分かりました。標準的な体型の人の場合、食後の「コルチゾール」の増加は5%程度ですが、太りすぎや肥満に分類される人は51%も増加したのです。「コルチゾール」がこれだけ増えると、血糖値は上昇し、インスリン感受性は低下し、体内の炎症を抑制する力が強くなります。(免疫力が低下します。)
しかも、「コルチゾール」ほど睡眠を阻害するホルモンは他にありません。このホルモンが増えると、身体の正常な機能が損なわれます。食事をする度にストレスホルモンが激増するのですから、恐ろしいことです。よって、余計な脂肪は絶対に落とした方が良いと言えます。
逆に、余分な脂肪を落とすことでホルモンがうまく働いてくれるようになれば、睡眠の質も上がり、生活全般の質が向上すると言えるのです。

 

ホルモンの働きをダイエットで正常化させる

「コルチゾール」や「メラトニン」「オキシトシン」といったホルモンは、体内のあらゆる細胞に情報を運ぶ「化学物質のメッセンジャー」です。これらのホルモンが私たちの体内で何をするかは、私たち自身が何をするかに大きく影響されます。
ホルモンの比率や働きは、年齢と共に変化します。それは自然の摂理なので仕方ないところがあります。でも、これまで私たちが加齢のせいにしてきたことや、年齢に見合う健康として受け止めて来たことは、決してホルモンの影響だけではありません。私たち自身が何をするかによって、ホルモンの働きを助けるか、それとも邪魔をするかに分かれます。要するに、ホルモンの健全な働きを促すものを食べ、運動をする必要があるということです。そして、もちろんホルモンの働きを司る睡眠の質も高める必要があります。

脂肪をため込もうとする「インスリン」に注意

ダイエットを考える時、注意しなくてはいけないのが「減らすべきは体重ではなく脂肪」ということです。
カロリー制限によって落ちた体重の内70%は脂肪のない筋肉組織だと言われます。筋肉は体内の脂肪を燃焼する装置の様なもの。ダイエットによって筋肉を失えば、代謝が低下し、じわじわと時間をかけて体重が戻ってくるだけだと言えます。
ダイエットと聞くと「体重を落とすこと」だと思いがちですが、そうではありません。本当に落としたいのは体重ではなく「脂肪」です。そして、脂肪を落とすことに関しては、これまたすべてホルモンにかかってくるのです。体内に溜め込んだ脂肪を燃料に使うホルモンの分泌を促せばよいのです。では、どうしたら促せるのでしょうか?
まずは、自分の行動が脂肪を燃やしているのか、溜めているのか、どちらなのかを理解する必要があります。
脂肪を溜め込むホルモンの筆頭が「インスリン」です。「インスリン」は、糖尿病に関係するだけのホルモンだと思っているかもしれませんが、実は生存のためになくてはならないホルモンのひとつでもあります。問題は、この「インスリン」スイッチの切り方を知っているかどうかです。このスイッチの切り方を知らないとどんどん太って行く恐れがあるのです。そのスイッチの鍵を握るのが「糖質」です。「糖質」は、パンやパスタや芋類といった「でんぷん質」の多い食品すべてに含まれるほか、「精白糖」を使ったケーキやお菓子、炭酸飲料など、更には新鮮な果物といった健康的な食べ物にまで含まれています。身体にとってはどの食品であろうと関係ありません。身体に糖質が入ってくれば「インスリン」のスイッチが入ります。

抑えるべきは「脂肪」ではなく「糖質」

脂肪を燃焼しやすい身体に変えたいと思ったら、「三大栄養素」の残りの2つに注目する必要があります。それは「タンパク質」と「脂質」です。ある研究によると、2グループの人々にそれぞれ「低糖質」と「低脂肪」の食事を6か月続けてもらった結果、「低糖質高脂肪グループ」の方が「低脂肪高糖質グループ」の約3倍痩せたという結果が出ています。だからといって、低糖質ダイエットが絶対だと断言することは出来ません。私たちそれぞれの身体の代謝システムによって、最適な三大栄養の摂取割合が異なるからです。ダイエットを成功させるためには、自分に適した摂取バランスを見出すことが必要でしょう。
体脂肪を減らしたいからと言って、「三大栄養素」のひとつである「脂肪」を断つことはおすすめしません。その理由を次に述べましょう。

「脂肪」の摂取は制限しない方がいい

私たちが食べる「脂肪」は、脳や神経系、内分泌系を正常に動かす上で欠かせない存在です。それなのになぜか評判が悪いのは、単純に呼び名のせいでしょう。「脂肪」という響きのせいで、食べれば身体が脂肪まみれになるというイメージが定着したのです。
実は、「食べる脂肪」は、「エネルギー」と呼ぶのが相応しいのです。「脂肪」が一番多く含まれるのは「神経膜」で、特に脳内に多いのです。脳の大部分は「脂肪」で出来ています。「脂肪」は神経線維を覆って絶縁体の様な役割を果たします。脳内で神経線維を覆う「ミエリン」も「脂肪」であり、この「ミエリン」のお陰で、私たちは何をするにも「素早く」「速く」できるのです。「三大栄養素」の呼び名を「タンパク質」・「糖質」・「エネルギー」と改めれば、「良質な脂肪」の大切さが広く伝わるようになるのではないでしょうか?

体重を落としたいなら、「タンパク質」と「良質な脂肪」を多めに摂るとよい。

そうすれば、膵臓(すいぞう)が「インスリン」に代わって「グルカゴン」を多く生成できるようになります。「グルカゴン」が分泌されると、体内に溜め込んである「脂肪酸」が燃料に代わるのです。脂肪を落とすことを目標にするのなら、「グルカゴン」の活用は不可欠と言えるでしょう。
私たちの身体は一人ひとり違いますが、身体は違っても人間に共通して不可欠なものがあります。そのひとつがこの「グルカゴン」なのです。

「三大栄養素以外」にも気を配ろう

理想的な体型の話になると、「三大栄養素」のことばかりが話題に上り、他の素晴らしい栄養素のことが見落とされがちです。他の素晴らしい栄養素とは、「ビタミン」「ミネラル」「微量元素」、「植物性栄養素」、「酵素」などで、これらには身体の機能を最大限に高める効果があります。例えば、「マグネシウム」といったメジャーではない微量栄養素が体内で不足すると、「三大栄養素」にどんなに気を付けていても過食を招く恐れがあります。
それに、微量栄養素はホルモンが正常に機能する上でも欠かせません。先にも述べましたが、脂肪を減らせるかどうかはホルモンにかかっています。「微量栄養素が豊富な食事」を摂れば、「レプチン(満腹を伝えるホルモン)」の分泌が活発になるので、バランスの取れた健康な身体と、体内の正常な働きを保つことが出来ます。この様な食事は、ダイエットで言われているような食事とは正反対です。大抵のダイエット手法はカロリーを制限して、微量栄養素を含まないシェイクやバー、カロリーオフ食品の摂取を推奨します。これらは基本的に、ホルモンに致命的なダメージを与えると断言できるので、注意が必要です。
それでは、微量栄養素をしっかり摂るには何を食べればよいのでしょうか?
『本物の食べ物』を食べることです。

『本物の食べ物』を見極めるコツを次に紹介しましょう。

「ひと目見て原料がわからないもの(加工食品)」は、本物の食べ物でない可能性が高い。

「ドライブスルーの窓口から出て来るもの」は、本物の食べ物でない可能性が高い。

「原材料が4、5~以上の種類のもの」は、本物の食べ物でない可能性が高い。

「原材料の表示が義務付けられているもの」は、本物の食べ物でない可能性が高い。

「おまけや特典がついてくるもの」は、本物の食べ物でない可能性が高い。

要するに「なりたい身体を手に入れたいなら自然(本物)に帰れ」ということなのです。
身体や遺伝子が私たちに食べて欲しいものは決まっています。「本物の食べ物」を食べ、「賢く運動する」ことを身体に覚えさせれば、身体があずかる恩恵は計り知れないものになるのです。

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