【築99年】古民家Rebornプロジェクト〈その6〉―「片づいている」とは「維持管理できていること」―

インテリア

有効活用できていない収納や空間

今年の春から続いているⅯさん宅のお片づけ。
今回は4回目のレッスンです。
過去3回の作業を通して分かったのは、10年以上前に他界されたご両親の持ち物がそのまま残されていることです。
敷地も広く大きな蔵もあり建物自体も広いので、モノが増えても置く場所が沢山あります。
そのため、過去数十年間(多分60?70年間以上)の生活用品がすべて残されている状態です。
長年使っていない物が相当量あるために、収納スペースも満杯で、空間が殆ど残されていない現状です。
結果、現在生活しているⅯさん夫妻の衣類は「離れ」にあるそうで、毎日の着替えも「母屋」と「離れ」を行き来しているとのこと。
そこで、今回は1階の『階段下』と『洋服部屋』を空け、今から有効活用できる状態に持って行くことになりました。

まずは『洋服部屋』から

特に『洋服部屋』(納戸)は、現在Ⅿさん夫妻が寝室にしている部屋と近いため、おふたりのウォークインクローゼットとして使える様にします。
現在の『洋服部屋』(納戸)は、やはり使わなくなったモノが山積みになっており、満杯状態。

以前は、暖房器具や買い置きの洗剤などの置き場にしていた様ですが、長年の内にモノが増えすぎてしまい、今では何を置いてあるのか、どこに置いてあるのかが分からない状態になっています。
そこで、いつもの手順で片づけスタートです。

「紙類」は放置するとダニの棲家に

まずは、この部屋にあるすべてのモノを、ひとつひとつ取り出し、「必要なモノ」と「不要なモノ」に分けて行く作業からです。
片づけを進める中で気になったのは「ボックスティッシュ」。
「紙類は腐らないから・・・」とまとめ買いしがちですが、先生によると「紙類は長年放置しておくとダニ類が発生する」そうなのです。
今回、景品でもらったというボックスティッシュ、まとめ買いしたボックスティッシュも沢山出て来たのですが、残念ながら廃棄することになりました。

片づいていないと、余計なモノを買ってしまう

片づけが進む中で、まとめ買いしてストックしていた家庭用洗剤が沢山見つかりました。
モノが多く山積みになっていることで、探し物が見つからず、探せないからまた買ってしまう。
そして、またモノが増える。

モノが増え過ぎてしまうと、この様な不経済な状態が繰り返されてしまう様です。
片づけの目的は、モノを減らすだけでなく、管理しやすい状態に整え、必要無いものを度々買ってしまうといった不経済な状態から脱却することでもあるのですね。

こちらが、片づけ後の『洋服部屋』。一度の片づけですべて解決!とは行きませんが、まずは第一段階としてこの状態までになりました。

風情のあるステキな空間になりそうな『運動部屋』(階段下)

次はこちら。古い階段とタンスがいい味出しています。

でも、だいぶモノが多い・・・。
現在このスペースには、大きなタンスが3棹、たくさんの運動器具、その他諸々が置かれています。
これらのタンスには、他界されたご両親の衣類がしまわれていました。
タンスの前には運動器具が置かれているので、タンスの扉や引き出しの開閉ができる状態にありません。
運動器具には、コートやバッグが掛かっていたり。
せっかくの「運動部屋」なので、「今ある器具を使って日々運動ができる状態にしましょう」ということで片づけスタート。
3棹あるタンスの内、洋タンスと桐ダンスの2棹は、先ほど片づけた「洋服部屋」に移動させて活用することになりました。
こちらでも同じく、タンスの中のモノをすべて取り出し、「必要」「不要」で分けて行きます。
ご両親の思い出の品などは、処分すべきかどうか迷うところです。これらは一旦別の段ボールに入れ、後日見直すことになりました。
また、ご主人の趣味のカメラ(レトロな)類も出て来ましたが、カビが発生してしまっているなど、泣く泣く廃棄しなければならないモノもありました。
こうして空にしたタンスを移動させると、一気に広く、明るく感じられる様になりました。
階段下だけに元々薄暗い場所ではありますが、背の高いタンスが複数あったことで圧迫感もあり、だいぶ場所も取っていました。
これまで物置きになっていた運動器具も、間隔を空けて置ける様になったので、これからは活躍してもらえそうです。
こちらが片づけ後の写真です。

「片づけ」は、片づけが終わったから終わりではなく「管理して行くことまで含めて片づけ」

こうして順々に片づけを進めて行く中で実感するのは、「モノが少なくなったから片づけ終了ではない。」ということです。
これまで「キッチン」「勝手口周辺」「2階フロア」「洋服部屋」「階段下」と片づけを進めて来ましたが、
モノを減らした後、それぞれの場所の維持管理ができているか?
(きれいな環境が)キープできている状態をつくることが目標です。
片づけは常に現在進行形なのですね。
一旦片づけても、不便さを感じる様では問題です。
使う中で、住み心地、使い心地を確認しながら、改善して行くことが必要なのです。
そこで、5回目となる次回は、これまで行なった片づけの見直しと、当初目標の確認を行なう予定です。
途中で目標が変わることもあるし、いつの間にか目標が薄れてしまうこともあるでしょう。
定期的に目標を見直すこと、過去に片づけた場所の維持管理ができているか?、問題があるとしたら「使い方」「管理の仕方」等の見直しをする。
これら「改善」を繰り返して行くことがとても重要
なのですね。
これからも根気よく続けて行きます!では!
現場-2022年11月の作業後の集合写真

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